MihaDo FingyTarをポーランドから個人輸入してみた
ポーランドから、新しい楽器が届きました。
MihaDo FingyTarという、少し変わった7弦のギターです。
日本ではまだあまり見かけない楽器ですし、 ポーランドから楽器を直接購入するという経験もなかなかないので、 今回は注文から徳島に到着するまでを記録しておこうと思います。
海外から楽器を個人輸入してみたい方にとって、 税金や配送にかかる日数などの参考にもなれば幸いです。
FingyTarとは?
FingyTarは、ポーランドのMihaDoが製作している コンパクトな弦楽器です。
今回購入したものは7弦仕様。
僕の場合、単に「小さいギターが欲しい」という理由で 選んだわけではありません。
普段、ギターやウクレレのレッスン・講座を行っていると、 出張の際に複数の楽器を持って移動することがあります。
そこで以前から、
「ギターとウクレレの講座を、できるだけ一本の楽器で カバーできないだろうか?」
と考えていました。
コンパクトで持ち運びやすく、それでいてギターとして幅広く使える。
FingyTarは、そのための道具として面白いのではないかと思ったのが 購入のきっかけです。
小さいギターでも、鳴りには妥協したくなかった
ただし、ひとつ譲りたくなかったことがありました。
小さいからといって、鳴りまで妥協したくない。
持ち運びやすさは大切ですが、 「トラベルギターだから音はこれくらいで仕方ない」 という楽器にはしたくありませんでした。
そのことをMihaDoに相談したところ、提案してもらったのが、 ボディ内部に組み込むサステインシステムでした。
コンパクトさを優先して鳴りを諦めるのではなく、 小さなボディを別の仕組みで補う。
その考え方が面白く、 今回はこのサステインシステムを搭載した仕様で 製作してもらいました。
実際の鳴りやサステインについては、まだ届いたばかり。 しばらく弾き込んでから、改めて詳しく紹介したいと思います。
ポーランドからFedExで日本へ
完成したFingyTarは、ポーランドから FedEx International Economyで発送されました。
International Economyという名前なので、 「かなり時間がかかるのかな?」とも思っていましたが、 実際には想像以上に速く到着しました。
今回の旅程を追跡情報から並べてみると、
Długołęka(ポーランド)
↓
Raszyn/ワルシャワ近郊(ポーランド)
↓
Grâce-Hollogne/リエージュ近郊(ベルギー)
↓
Guangzhou/広州(中国)
↓
Sennan/泉南・関西国際空港エリア(日本)
↓
Kadoma/門真(大阪)
↓
Tokushima/徳島
というルートでした。
ポーランドから一度ベルギーへ向かい、 そこから中国の広州へ。 さらに関西国際空港へ入り、最後は徳島へ。
荷物の追跡画面を見ていただけなのですが、 地名がひとつずつ変わっていくのを眺めていると、 思いがけずちょっとした旅行記のようになりました。
遠いポーランドで作られた一本の楽器が、 いくつもの国と物流拠点を経由して自分のところへ向かっている。
普段何気なく使っている国際物流のすごさも、 今回かなり実感しました。
到着まで何日かかった?
ポーランドでFedExに集荷されたのが8月14日。
徳島の自宅に届いたのが8月20日の午前中でした。
ポーランドから徳島まで、約6日。
当初FedExに表示されていた配達予定日は8月24日だったので、 結果的には4日も早く到着しました。
特にベルギーを出発してからは非常に速く、 ベルギー、中国、日本と一気に移動。 その日のうちに通関も終わり、国内配送へ引き継がれました。
International Economyだから必ず時間がかかる、 というわけでもなさそうです。
もちろん、そのときの貨物量や航空便の接続などによって 配送日数は変わると思うので、 今回の約6日という数字は一例として考えてください。
輸入時の費用はいくらだった?
海外から楽器を買うときに、 かなり気になるのが輸入時にかかる費用です。
今回のFingyTarは約1,800ユーロ。
実際にFedExから請求された金額は、
- Consumption Tax / VAT:10,100円
- Duty Handling Fee:1,920円
合計 12,020円 でした。
今回の請求では、独立した関税(Customs Duty)の項目はなく、 輸入時の消費税とFedExの取扱手数料という内容でした。
支払いについては、 FedExから案内されたオンライン決済ページから カードで行うことができました。
海外通販というと、 「荷物を受け取るときに現金で税金を払うのかな?」 というイメージもありましたが、 今回はスマートフォンから事前に支払いまで完了できたので 非常に簡単でした。
※輸入時の税額や取扱いは、商品の価格・品目・為替・申告内容などによって 変わるため、12,020円はあくまで今回の実例です。
日本国内では日本郵便が配達
関西国際空港エリアで輸入許可が出たあと、 FedExから国内の配送業者へ引き継がれました。
今回、最後の配達を担当したのは日本郵便。
ゆうパックとして配送され、 日本郵便から「お届け予定のお知らせ」も届きました。 そこから8月20日の午前中を指定して受け取りました。
FedExでポーランドから世界を横断してきた荷物を、 最後はいつもの日本郵便の方が玄関まで届けてくれるというのも、 なんだか不思議な感覚でした。
真夏の国際輸送。木製楽器は大丈夫?
もうひとつ心配していたのが、 温度や湿度による木材への影響です。
楽器は木でできているので、 ポーランドから日本、それも真夏の徳島まで運ばれてくるとなると、 ネックや弦高などが大きく変化しないか少し気になっていました。
追跡中にポーランドやベルギーの気温を確認してみると、 ヨーロッパ滞在中は比較的涼しい環境でした。 そこから中国、日本へと移動してきました。
そして実際に届いたFingyTarを確認したところ、
まったく問題なし。
ネックや演奏性を含め、 心配していたような輸送による大きな問題はありませんでした。
7弦をどう使うか。ここからが本番
無事に届いたので、 ここからはこの楽器をどう自分の演奏に取り込んでいくかです。
普通の6弦ギターと同じように弾ける部分もありますが、 せっかく7本目の弦があるので、 それを活かしたコードフォームも考えていきたいところ。
まずは、
- Maj7(メジャーセブンス)
- m7(マイナーセブンス)
- 7(ドミナントセブンス)
- m7♭5(マイナーセブンス・フラットファイブ)
この4種類について、 7弦を含めた基本的な展開形を整理してみようと思っています。
コードネームをひとつずつ暗記するというより、 構成音と指板上の位置関係を「図形」として捉える。
ここができてくると、 この楽器ならではのボイシングも見えてきそうです。
ポーランドから徳島へ。そしてここから
今回、FingyTarを購入したことで、 楽器そのものだけではなく、 思いがけず国際物流の旅まで楽しむことになりました。
ポーランドのDługołękaを出発し、 ワルシャワ近郊、ベルギー、中国、大阪を経由して徳島へ。
ただの荷物の追跡情報なのに、 毎日地名が変わっていくのを見ていると、
「本当に世界の反対側から、この一本がこちらへ向かっているんだな」
と、不思議な感覚がありました。
そして今日からは、 この楽器の旅の続きを僕が作ることになります。
徳島でのレッスンや講座、県外への出張、そして演奏。
持ち運びやすさを活かしながら、 実際の仕事の中でどこまで使えるのか。 しばらく使い込んでみようと思います。
次はまず、 7弦を含めたMaj7・m7・7・m7♭5のコードフォームと展開形 を整理してみます。
FingyTarについて日本語で得られる情報はまだそれほど多くないので、 実際に使いながら、このブログにも少しずつ記録していく予定です。
